なくもんか

草なぎ剛が最強。つよぽんぽんちん。

とびっきりの善人も演じれる一方で、ものすごい極悪人も演じられるのではないか

 

『草なぎ君は普通に無表情にしていてもどこかその内面の複雑さのようなものを感じさせてくれる人ですから、とびっきりの善人も演じれる一方で、ものすごい極悪人も演じられるのではないかと推察します。ですからもしまた草なぎ君と仕事をする機会があったとしたら、子供も平気で殺すような極悪人か、こんな俺でも誰か人の役に立ちたいんだと思いながら自分も自分の最も大切な人をも地獄に突き落としてしまうような破滅型の人物像を演じてもらいたい気がします。僕が監督でなくても、そういう役柄を演じた草なぎ君を僕はとても見ていたいです』

塩田明彦監督 (キネマ旬報 2004・3月下旬号より)

 

さて、役者草なぎ日照りが続く今日この頃。私は舞台を見れなかったので、かれこれ半年以上。つまんない~~。バラエティなどで楽しませて頂いとりますが、彼の芝居がみたいのよ・・・。こういう時、スマスマで「ほんとにあった恋の話」とかあったらすごい嬉しいんだけどなぁ。端役でもものすごいからさ、会社のきもい同僚役でもばっちりだからね!ヨシオとか「おそろい」とか草なぎさんのキチガイじみた演技が好きです。で、以前塩田監督(黄泉がえり)が言ってくれた(↑)こんな感じの役めちゃくちゃ見たくない?特に後者の破滅型の人物が見たい、ものすごい事になりそう(彦一もちょっと破滅型っぽいよね)。出来たら映画がいいなぁ。連ドラは長く見れるのはうれしいけど自由度が低いから。まぁ面白ければどっちでもいいんだけど。

 「内面の複雑さ」についても、草なぎさんは表情ひとつで線引きのされていない、ぐちゃぐちゃで一つの言葉では表せないものがみえたりする。例えば最近では銭の戦争での、父親の葬式シーン。光太郎(弟)に「親父の葬式なんだぞ!」と止められた後の光太郎を見る表情、あそことか本当にすごい。憤怒してるはずなのになんて優しい顔をしているのだろうと思いましたね。弟に対する慈愛なのかなんなのか。

あと、「純粋さ」や「透明感」も出せるのが特徴だと思う。去年のananの卒業の写真も、まっすぐだけどどこか諦めもあるようだったり不安げだったり、いろんな感情のない交ぜなのにどうして透き通っている表情が出来るのか(あの素足もいい、上半身はラフなのに足はギュっと踏ん張ってる。そこにもこの写真の中の主人公の緊張や不安定さが表れているのではないかと。彼はいつも表情だけじゃなく体全体で表現してる)。あれで40歳(当時)だからね、あの歳であんなにピュアな表情を出来る人ってなかなかいないんじゃないの?いっつも彼の芝居をみていて「なんなの?なんなのこの表情は?!」って思いながら見てる。だから彼から目が離せない。

 

ってことで、次のお芝居も楽しみにしてる。頼むぜっ!



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純粋と狂気は隣接してると思うんだよね、だから純粋も狂気も草なぎさんは演じることが出来るんだと思う。